大化けが期待される銘柄を厳選紹介
次の収益源を狙う先行投資が鮮明 ――医薬・バイオ・インフラで動き出す成長企業

将来の成長を左右する投資の動きが、個別株の評価を大きく分け始めている。足元の利益水準よりも、次の収益源をどこに見据えているかが、株価を評価する上での重要な判断材料となりつつある。研究開発やインフラ分野で先行投資を強める企業には、短期的な負担を織り込んだうえで中長期成長を狙う姿勢がにじむ。
小野薬品工業(4528)
投資増加率で首位となった小野薬品工業は、米アイオニス社から真性多血症向け治療薬の開発・販売権を取得し、契約一時金として2.8億ドルを支払ったことで無形資産への投資が急増した。主力抗がん剤「オプジーボ」は今後特許切れを迎える見通しで、収益構造の転換は避けられない。血液がん領域での新薬獲得は次の成長ドライバーとして期待される一方、開発進捗や上市時期が業績に与える影響を慎重に見極める必要がある。
神戸天然物化学(6568)
2位の神戸天然物化学は、有機化合物の受託研究・開発・量産を手がける企業で、特定顧客向けのバイオ医薬原薬開発拠点を建設中だ。バイオ医薬分野は参入障壁が高く、顧客との関係が長期化しやすいのが特徴である。足元では設備投資負担が先行するものの、量産フェーズに移行すれば収益の安定化が見込まれ、中期的な成長シナリオは描きやすい。
きんでん(1944)
3位となったきんでんは、設備工事を主力とする安定企業ながら、成長分野への投資姿勢が際立つ。関西電力などと共同で、大阪府泉南郡に国内最大級の蓄電所を開発しており、2028年2月の商用運転開始を計画している。再生可能エネルギーの普及が進む中、系統安定化を担う蓄電設備の需要は拡大が見込まれ、インフラ事業としての収益貢献が中長期で期待される。
これら3社はいずれも、短期的な利益より将来の成長を重視した投資を進めている点で共通する。先行投資が実を結ぶかどうかが、数年後の業績と株価評価を大きく左右するだろう。市場は今後、投資規模の大きさだけでなく、その中身と収益化への道筋をより厳しく見極めていくことになりそうだ。
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